GAIAプロジェクトへようこそ。
九州大学・成蹊大学・情報通信研究機構(NICT)の研究者らが中心となって、GAIAプロジェクトを進めています。
GAIA(Ground-to-topside model of Atmosphere and Ionosphere for Aeronomy)プロジェクトは、これまで別々に開発されてきた大気圏モデルと電離圏モデルを結合し、全地球大気のシミュレーションモデルを開発します。このモデルが実現すれば、地球大気上下結合などの超高層大気分野の未解明課題において有力な研究手段を提供できます。また、GAIAモデルに観測に基づくデータを入力・融合し、現実の超高層大気変動の再現を目指します。
近年人間活動の宇宙への進出にともない、超高層大気領域の状態を定量的に予測する需要が増加しています。また、人類活動の影響にも関連して、大気の長期変動過程を理解することの重要性も高まっています。全地球大気モデルの開発は、将来的にこれらの需要に対して役に立つと期待できます。
一方、超高層大気の学術研究分野においては、下層大気とのつながりが非常に重要な課題となっています。最近の衛星や地上レーダーによる観測からは、電離圏変動と対流圏活動との関連を示す証拠が次々に報告されています。こうした対流圏から電離圏までの上下結合を理解するためには、性質の異なる領域を跨る変動や複雑なダイナミクスを扱うため、全大気領域を含んだモデルが必要になります。
このような背景にあって、世界的に地球大気上下結合を記述するモデル開発の動きが活発化しています。本プロジェクトでは、国内のリソースを結集して世界初の全地球大気モデルの構築を目指します。そして、GAIAモデルを利用し、以下の研究課題に取り組む予定です。